カスタマーサクセスと言うけれど…

最近ではすっかりバズワードになっている「カスタマーサクセス」。これを略すとCSとなります。

そう表記してしまうと昔からあるカスタマーサティスファクション(顧客満足)やカスタマーサービスと見分けがつかなくなりますよね。

でも私自身それ自体は全く問題ないと思っています。

言い方は違えど意味(中身)を考えると根本は同じ思想から始まっているからです。

要は顧客に寄り添ってサービスの良さを体験してもらうことで効用を存分に享受してもらうことが本質で、カスタマーサクセスはさらに満足だけではなく喜びすら覚えてもらおうという想いが込められています。

では今までのCSとカスタマーサクセスなるものの違いは何かと言うと、今までのCSは顧客からのアクションが起点となり、受動的(リアクティブ)で対応も後手後手となってしまうため、喜びや感動体験までいくことはなく、不満要素を取り除き、満足してサービスや商品を利用し続けてもらうことでした。これに対し、カスタマーサクセスは能動的(プロアクティブ)に顧客の要望を先回りして解決し、困りごとを起こさないだけではなく、顧客が気づかなかった効用を提供し、愛着度を高め、さらには喜びや感動をシェアしていくことがマルチウィンとなるという考え方です。

まさに、ごもっともで理想的な考え方だと思いますが、では、カスタマーサクセスを実践するにはどうしなければいけないのか。

自社商品やサービスといえども、なかなか顧客の要望を先回りして困りごとをなくすとか、どのようなことを顧客に伝えればいいのかなんて理解し尽くすことはできません。

ましてや、新商品や新サービスでは尚更です。

先回りした顧客教育を展開するためにまずは、社内で商品・サービス企画部門と顧客と常に接している営業部門やカスタマーセンターの担当者がアイデアや仮説を出し合って顧客成功に導くストーリーを考えなければなりませんし、本当にその仮説が的を射たものなのか検証する必要も出てきます。

では社内一丸となって考えた仮説を検証するにはどうするのか、そもそもその仮説だけで顧客体験は抜け漏れなく網羅されているのかも確認しなければなりませんよね。

それには、ファンとなっている顧客や新商品であれば試用者、アーリーアダプターの顧客に聞くことです。

現代マーケティングの父と言われている、コトラーも2018年のワールドマーケティングサミットで「とにかく、聞かなければ分かりません。⼤切なのは、フィードバックを各顧客から受ける事です。」と伝えている通り顧客のことは顧客に聞くことが日本においてもスタンダードとなっていくでしょう。

顧客の声ちゃんと聞けてますか?

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